聴覚障害の身体障害者手帳の不正取得疑惑で、札幌の耳鼻咽喉(いんこう)科医(73)が関与した芦別、赤平両市の手帳取得者計三百三十人のうち、約四割に当たる百三十八人が二〇〇六年度、医療費の自己負担分を自治体が補助する「重度心身障害者医療助成制度」を利用、計約二千三百三十万円の補助を受けていたことが二十二日、両市の調べで分かった。
補助金受給は手帳所持が前提で、手帳が不正に取得されたものであれば不正受給となる。補助を受けた百三十八人の大半はすでに手帳を返還しており、今後は〇七年度と〇五年度以前を含めた補助金の総額と、このうち不正受給がどの程度に上るか、さらに両市以外の自治体での実態解明が焦点になる。
同制度は、障害一-三級の身障者手帳などを持つ重度心身障害者が対象で、居住する市町村から受給者証を別途取得することが条件。障害がある部位などにかかわらず、どんな病気やけがでも対象になる。利用者の所得に応じ、医療費の自己負担分(三割)の全部、または医療費の二割分を道と市町村が折半で負担する。
芦別、赤平両市は問題の医師が関与した手帳取得者を対象に、同制度の〇六年度分の利用状況を独自に調べた。
芦別市によると、該当する同市内の手帳取得者二百四十六人のうち、受給者は百十七人。同市と道で計約千八百五十万円を負担した。一人当たりの受給額は平均十五万八千円。医療費総額は少なくとも六千百八十万円で、個人では最高額の百九十万円をはじめ、百万円以上が四人いた。
赤平市は、該当者八十四人のうち受給者は二十一人で、補助金額は計約四百八十万円。一人当たりでは平均二十二万八千円。医療費額は約千五百九十万円で、約二百六十万円を筆頭に医療費百万円以上が四人だった。
道障害者保健福祉課によると、同制度は各市町村の条例で規定されており、不正な手段で助成を受けた場合、市町村が助成額の返還を求める仕組み。
道は十九日の道議会予算特別委員会で、手帳の不正取得疑惑に関係する市町村に対し、医療助成にかかわる調査と、不正事案についての厳正な対処を求める考えを示していた。
(北海道新聞より引用)
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